ChatGPTはいわゆるチャット形式で質問(プロンプト)を送るだけで利用できるサービスです。
その中で有料版を使うことで、追加でさまざまな機能を利用することができます。その中の一つがGPTsという機能です。
こちらは2023年の後半に提供開始された機能で、まだまだ情報が少ないものとなります。
そのため、今回はChatGPTの新機能GPTsの概要から使い方、おすすめまで一通り解説いたします。
この記事を読むことで、一般的なChatGPTの使い方のさらに上を理解できるようになりますので、ぜひご覧ください。
そもそもChatGPTについて理解が浅いと感じる方は先に以下の記事もあわせてご確認ください。
GPTsとは
GPTs(ジーピーティーズ)は、特定の目的に特化したオリジナルのChatGPTを作成できるサービスです。
特にプログラミングの知識も不要でChatGPTに教えるような感覚で作成できるため、どなたでも利用できるのが特徴です。
利用は無料で可能ですが、制作は有料版の「ChatGPT Plus」以上に登録が必要ですので注意しましょう。
また、作成したGPTsは「GPTs Store」に登録して、一般公開させることもできます。
GPTsの特徴
プログラミング不要で役立つツールが作成できる
GPTsは作成にあたってプログラミングは必要ありません。チャット形式でChatGPTに目的や内容を伝えることで、目的に合わせてChatGPTがカスタマイズされ、GPTsとして完成するものとなります。
対話形式で作成できるため、やりたいことが明確な方にとっては気軽に着手して制作出来るのは大きな特徴です。
作成したGPTsを一般公開や一部公開できる
作成したGPTsについては、「GPTs Store」に一般公開することができます。
一般公開はしたくなくとも、一部の人に使って欲しい ときはURLを共有することで使用してもらうことができます。
GPTsを公開することで報酬が得られる可能性がある
現時点(2024年3月時点)では未実装ではありますが、今後作成したGPTsを一般公開し、利用してもらうことで報酬が得られる可能性があることが伝えられています。
GPTs自体はPlusに登録していると無料で利用できるため、気軽に使ってもらいながら報酬を得られる可能性を持ち、新しいビジネスチャンスとなるかもしれません。
そのため、今から練習としてGPTsの作成に着手するのも面白いですね。
GPTsの作り方
ここではGPTsを作る方法を簡単に解説いたします。
具体的には実際に作成してみることをおすすめしますので、作る雰囲気を感じていただければと思います。
まずは「GPTを探索する」から「GPTを作成する」を押します。
どのようなGPTを作成するのかを英語で聞いてくるため以降のように作りたいものを伝えていきます。
ポイントとして、「以降の会話は日本語でお願いします」とすることで質問を日本語にすることができます。
最初はタイトルやロゴなどを自動生成してくれます。一通り完了すると独自の機能や目的の入力が求められるため、要件を伝えていきます。
いくつか伝えた後とはなりますが、このように適宜出力を確認しながら修正内容を伝えることができます。
改善されたものをテスト実施してというのを繰り返していき適切な出力がされることを目指していきましょう。
「Configure」を選択すると、名前や概要などを変更することもできます。
また、今回は割愛しますが、入力としてファイルのアップロードなども可能なため、より詳細な処理を求める場合は活用することができます。
最後に「作成」を押すと、共有先の選択になり「自分だけ」「リンクを持っている人なら誰でも」「GPTストアに公開」の中から選択することができます。
誰かに利用してもらうためには「リンクを持っている人なら誰でも」を選択するようにしましょう。(URLが表示されます)
GPTsの注意点
課金が必要
GPTsを利用するのは無料ですが、作るためには有料版の「ChatGPT Plus」への登録が必要です。
「ChatGPT Plus」について知りたい方は以下の記事をご確認ください。
完璧なGPTsを作成するのは難しい
GPTsは自分用にカスタマイズすることは可能ですが、本当に完璧なGPTsを作成するのは難しいケースもあります。
イメージとしては、すでにChatGPTで行っていることをよりスムーズに専門的に行うためのものと考えると作成しやすいです。
ChatGPTに毎回伝えないとできないこと、ある程度内容を理解しておいて欲しいことなどを教え込むようにしましょう。
いつサービス終了するかわからない
GPTsに限りませんが、状況によってサービスが終了する可能性もあります。
実際にGPTsの開始にあたり、元々提供されていたプラグイン機能が今後提供停止される見込みでもあります。
このように今後登場するサービスや運営状況によってはサービス終了となり、作成したGPTsが使えなくなる可能性はあることを留意しておきましょう。
ただ、現時点では当然そのような見込みはないため、終了を恐れすぎる必要はありませんのでご安心ください。
GPTs Storeとは
「GPTs Store」は世界中で作成され、一般公開されているGPTsをチェックできるサービスです。ChatGPTからリンクで移動することができます。
以下のようなジャンルで人気ランキングが作成されており、気になるGPTsはすぐに利用することができるのが特徴です。
- DALL·E
- Writing
- Productivity
- Research & Analysis
- Programming
- Education
- Lifestyle
基本的には全世界的に作成されているもののため、日本での利用に最適化はされていないGPTsは多くはありますが、色々利用しながらチェックしてみることをお勧めします。
初心者におすすめのGPTs5選
「GPTs Store」ができたことで、一般公開されているGPTsを気軽に使用できるようになりました。ですが、基本的には英語で解説等が記載されていることもあり、一見ではどれを使用したら良いかわからない可能性があります。
ここではどのようなGPTsがあるかおすすめを紹介いたします。
- Canva:デザインサービス「Canva」のテンプレートを検索できるGPTs
- LogoCreator:ロゴを制作できるGPTs
- Grimoire:Webサイトなどのプログラミングコードを生成してくれるGPTs
- Consensus:学術論文などを調べて教えてくれるGPTs
- Travel Guide:世界各国の旅行に関する情報を教えてくれるGPTs
それぞれについて簡単に解説いたします。
Canva
簡単にポスターやサムネイルなどのデザインが作成できるCanvaというデザインサービスがありますが、こちらのGPTsはそのCanvaと連携しているGPTsです。
どのようなデザインを作成したいか伝えることで、対応したデザインテンプレートを提案してくれます。
内容としてはCanva内で検索したものと概ね同じようなものになるため、実用性が大きいかと言われると疑問が残りますが、GPTsがどのような動作をするかイメージをつけるのに一度使ってみるのはおすすめです。
LogoCreator
質問に答えていくことでオリジナルのロゴを作成できるGPTsです。生成AIといえば画像生成というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、このLogoCreatorを使用すると画像生成を気軽に体験することができます。
気軽に作ることができる一方、シンプルに回答を進めると海外風のデザインになりがちのためそのまま使用するのは難しいかもしれません。まず画像生成をGPTs体験したいという方に向けてはおすすめです。
Grimoire
質問に答えていくことで、簡単なWebサイトから少し動作を含めるようなWebページまでさまざまなプログラミングコードなどを出力してくれるGPTsです。
プログラムに関して全く無知だとそもそも出力される内容が何かが理解できないため難しく感じるかもしれません。しかし途中で挟まれる質問の中に行っていることの内容を教えてもらうこともできるので学習としても活用することができます。
個人的に驚いた部分としては、Webページ制作においてコードを出力してくれるだけではなく、すぐに確認できるように準備してくれるのも素晴らしいです。
プログラムをわからない方でもなんとなく答えていくだけで、Webページが出来上がっていくので楽しめるGPTsです。
ちなみに質問やタスクに対して特に指示せず進めてもらうと以下のようなサイトができ上がりました。
イメージはなんとなくわかるので枠組みを理解するのに良さそうです。
Consensus
調べたい学術論文などを伝えることで要約や概要を出力してくれるGPTsです。
普段論文に触れることがあるかたは少ないかもしれませんが、一つの根拠として調べてみると新しい気づきがあるかもしれません。
出力された概要は全文を確認できるリンクも含まれるため、気になった論文はしっかりと調べることができるのは嬉しいです。
TravelGuide
世界中の旅行先について、見所や予算の立て方、注意事項や文化などさまざまな情報を取得することができます。
今回挙げたおすすめGPTsの中では最初の選択肢が多く、選択肢に答えていくだけで多くの情報が取得できて楽しいです。
特に世界各国の文化の違いや、旅行するために気をつけないといけない点をすぐに一度チェックできるのは大変便利に利用できます。
なお、最初は映画で質問等が出てくるため「日本語でお願いします」など伝えることで、翻訳して質問が来るようになります。
さいごに
GPTsはまだまだ情報が少なく、効果的なものを作成するノウハウは未開拓な部分が多いです。
しかし今後収益化などの展開が控えており、新しいビジネスチャンスとして注目しておくべきサービスとなります。
利用には「ChatGPT Plus」が必要なため、課金を迷っている方も多いかと思いますが、一度は利用しておいて対話形式でツールが出来上がっていく感覚を掴んでおくのはおすすめです。
ご自身で色々なGPTを作成してみましょう!
生成AI初心者の方は以下の記事も参考にしてみてください。
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