料理を作るロボット、名画の未描写部分を補完するAI、テレビCMに出演するAIモデルなど。
人工知能（AI）は、私たちの想像をはるかに超えて進化を続けています。
そして2025年現在、すでに多くの企業がAIを実用化し、業務効率の向上や新たなサービスの創出を実現しています。
本記事では、驚きと可能性に満ちた最新のAI活用事例を8つ紹介します。
AIの面白い活用事例8選
AIは私たちの生活にさまざまな形で取り入れられ、便利でユニークな活用事例が増えています。
料理や芸術、広告、コールセンター業務など、意外な分野でもAIが活躍しています。
それでは、具体的な事例を紹介します。
1. 料理ができるAIロボット
AIを活用した調理ロボットが飲食業界で導入され、料理の品質向上や作業の効率化に貢献しています。
例えば、炒め料理ロボット「I-Robo」（餃子の王将 × TecMagic）は、60種類のメニューのうち20種類の炒め料理を自動で調理可能です。職人の技術を再現し、安定した味を提供できるのが特徴です。
また、ソフトクリームロボット（コネクテッドロボティクス）は、1時間に最大133個のソフトクリームを作ることができます。キャッシュレス決済機能も搭載され、完全無人運営が可能です。
AIロボットの導入により、飲食業界はより効率的で安定したサービスを提供できるようになっています。
2. 名画の未描写部分を補完するAI
AIは芸術の世界でも活用されています。
例えば「Adobe Firefly」のような技術を使えば、名画の未描写部分を自然に補完してくれます。
「モナリザ」の背景をAIが拡張し、より広がりのある作品にするなど、新たな芸術表現が可能になりました。
AIが元の画風を学習し、自然な仕上がりを実現します。
「生成AI×アート」は従来の美術とは異なる、新しいアートの形を創造しています。
3. AIモデルによるテレビCM出演
AI技術を活用して、AIが生成したキャラクターがテレビCMに出演する事例も増えています。
例えば、auの「三太郎」シリーズのリメイクでは、AIキャラクターがCMに登場しました。
これにより、実在の俳優ではなく、AIが作ったモデルが広告の顔として活躍できるようになりました。
AIモデルを使う利点は以下の3つです。
- 24時間365日稼働可能
- 年齢による変化がなく、スキャンダルのリスクもない
- コスト削減＆クリエイティブな表現が可能
広告業界だけでなく、映画やバーチャルインフルエンサーなどの分野にも影響を与えています。
4. コールセンター業務の効率化（ベルシステム）
コールセンターでは、AIを活用したハイブリッド対応が進んでいます。
AIチャットボットが簡単な問い合わせに対応し、オペレーターはより高度な対応に集中できる仕組みです。
例えば、ベルシステムでは、AIを導入することで待ち時間の短縮と業務効率の向上を実現しています。
AIを活用することで、人的リソースを重要な業務に集中させることができ、顧客対応の質を向上させる効果も期待されています。
5. ペットの疾患予測
AIは医療分野だけでなく、ペットの健康管理にも活用されています。
例えば、アニコムホールディングスでは、AIを使ってペットの顔写真から病気のリスクを予測できるシステムを開発しました。
実際、トイ・プードルの眼科疾患を約70%の精度で予測できる技術を実現しています。
飼い主がペットの健康をより手軽に管理できるようになり、病気の早期発見・予防が期待されています。
6. 問い合わせ対応の効率化（トランスコスモス）
トランスコスモスでは、生成AIを活用して問い合わせのエスカレーション（上位対応）を6割削減することに成功しました。
AIがオペレーターの業務を支援し、簡単な対応は自動化することで、業務効率の向上とコスト削減を実現しています。
AIが問い合わせ対応の最適化を進めることで、企業のサポート業務の生産性が向上しているのです。
7. サポートデスクの工数削減（富士通）
富士通では、AIを活用することで問い合わせ対応の作業時間を約9割削減することに成功しました。
Salesforceの「Einstein for Service」を導入し、AIが過去の質問・回答を学習して自動返信を生成。これにより、オペレーターの負担が大幅に軽減されました。
具体的には、以下のような効率化が実現していることが報告されています。
- オペレーターの平均処理時間（AHT）：20分36秒 → 2分18秒（89%削減）
- 後処理時間（ACW）：3分36秒 → 30秒（86%削減）
AIの活用により、企業のカスタマーサポートの質は今後も大きく向上していくでしょう。
8. 農業分野でのAI活用
AIは農業分野でも活用され、生産性の向上に貢献しています。
例えば、AIX四次元農法では、AIを活用した環境制御によって、レタスの栽培期間を従来の30日から7日に短縮することに成功しました。
AIによるデータ活用で、農業の効率化と環境負荷の軽減が可能になり、持続可能な食糧生産に役立っています。
まとめ：AIの活用事例を参考に、業務に生成AIを導入していこう
AIは飲食・芸術・広告・コールセンター・ペット医療・業務効率化・農業など、さまざまな分野で活用が進んでいます。
特に作業の効率化・コスト削減・品質向上に貢献する事例が多く、今後も新たな活用方法が次々と生まれることが期待されます。
技術の進化とともに、私たちの生活や仕事のスタイルも大きく変わっていくでしょう。
生成AIは敵ではありません。生成AIをどんどん活用し、より価値ある仕事に時間をかけられるようにすることで、業務効率化が実現できるはずです。
